足柄古道(長泉〜御殿場)



日時・行程
          2006年6月21日・7月30日 
          下土狩駅(駿東郡長泉町) 〜 惣ヶ原 〜 納米里 〜 水窪 〜          
          裾野駅入口 〜 裾野高校 〜 深良震橋 〜 プール前交差点 〜            
          深良支所 〜 岩波駅 〜 神山小学校 〜 富士岡記念病院 〜 
          大坂 〜 富士岡支所 〜 竃(かまど) 〜 永原 〜 新橋浅間神社 〜  
          御殿場駅(御殿場市) 


地図
          1/25000地形図(三島)          ゼンリン地図(長泉町) 
          1/25000地形図(裾野)           ゼンリン地図(裾野市)
          1/25000地形図(御殿場)         ゼンリン地図(御殿場市)



JR御殿場線下土狩駅駐車場  芦ノ湖水神社  県道なめり駅南交差点  JR御殿場線長泉なめり駅 


足柄古道は古代より通っていたようだが、今回は天正10年(1590)小田原攻めの徳川軍の足どりを 
辿ってみることにした。JR御殿場線下土狩駅の脇にある駐車場を出発。当時箱根越えをする軍議 
が行われた惣ヶ原にある芦ノ湖水神社をスタート地点に選び、5回に分け小田原までの旅となる。 
神社前の細い道から県道394号に出る。長泉なめり駅を過ぎ納米里交差点を北に進む。この西には 
黄瀬川と長久保城址がある。 



裾野市に入る  堰水橋  裾野駅入口  裾野高校への分岐 


交通量の多い県道をしばらく歩くことになる。やがて長泉町をぬけ裾野市に入る。このあたりからは 
箱根用水の支流が流れてきていて水量は豊富である。堰水橋を渡り裾野市役所の脇を抜けて裾野駅
入口交差点を過ぎると御殿場まで17kmの標識を見る。その先はY字路となり古道のコースは右方向  
裾野高校の方に入っていく。 



 裾野高校 深良震橋  プール前交差点を右折する  御殿場線沿いの細い道を入る 


裾野高校横の道から県道に合流して深良震橋を渡る。橋の脇にはここが古道だと裏付けるように 
石仏群が立っている。しばらく行くとプール前交差点。ここで右折しJR御殿場線を跨ぐ高架の下から 
水田の中の道に入る。 



御殿場線踏切を渡る  深良川  深良川沿いに右折すると湖尻峠  箱根用水の説明板 


深良小学校、深良支所前を通過して御殿場線踏切を渡る。やがて箱根用水として何本にも支流が 
分かれて流れる深良川を渡る。深良川沿いに箱根方面に足を向ければ湖尻峠へ。ここには寛文6年 
(1666)から苦難の工事によって芦ノ湖の水を裾野・長泉地区に引いた経緯が説明されている。 



JR岩波駅  御殿場市に入る  道端の墓石群  神山小学校 


御殿場線岩波駅東側に出る。駅前にて休憩。元の道に戻り県道を横切ると御殿場市に入っていく。 
ここからしばらくは古道らしい風情が道端に現れる。石仏・石塔群、Y字路分岐に建つ大きな念仏碑。 
刻まれた年号は安政3年丙辰とある。Y字路を右折してしまい少々迂回するものの神山小学校の前 
に出た。 



神山小学校前の高橋  高橋の伝説説明板  時之栖から神山平  富士岡記念病院 


神山小学校から県道に出るところ黄瀬川に架かる高橋には伝説があり立派な石板に説明が書かれて 
いる。黄瀬川沿いに進む所を右回りしてしまい時之栖から神山平の団地にでてしまった。あわてて  
コースを修正する。富士岡記念病院(現在は御殿場かいせい病院)から下に降り黄瀬川を渡る。 



病院下で黄瀬川を渡る  県道大坂交差点  古道に入った所の庚申塔  富士岡支所 


県道394号に出るとそこは大坂交差点であった。県道をしばらく行くと右方向に古道が分かれ、富士岡 
方面に向かう。途中の道端には庚申塔。このあたりから体調を崩しこの日はここでリタイアすることに 
した。県道にでるとちょうど富士岡駅入口であり電車で下土狩駅まで行き帰途につく。次回は富士岡駅 
まできて前回のリタイア地点から再スタート。古道に戻り快調に富士岡支所前を通過する。 



県道合流後再び古道に入る  竃地区の風景  竃地区から見た箱根連山  南御殿場駅すぐ北の玄清寺 


支所前からすぐに県道に合流。約10分ほど県道を歩き、再び古道に分岐。このあたりは竃地区であ 
る。田園風景の中をのんびり歩いていくと南御殿場駅が左側に見えてくる。だんだん御殿場線に近づ 
いてくるようになると線路の向こう側に玄清寺。参道が線路を越えてというより参道を線路が横切って 
いる。 



諏訪神社の参道を線路が横切る  諏訪神社の隣の愛宕神社  竃の由来と諏訪神社  県道に出て東名ガードをくぐる 


玄清寺もそうだが、諏訪神社の参道の真ん中も線路が横切る。神社境内には大きな自然石の石板に 
ここ竃地区の地名由来が書かれていた。建久4年(1193)源頼朝巻狩りの折飯炊きの竃を作ったこと 
に由来するらしい。踏切の脇には愛宕神社も祀られている。愛宕神社前から踏切を渡り県道394号に 
合流する。5分程歩いて東名高速道路のガードをくぐる。 



御殿場市街に入り永原の並木  永原三叉路交差点  永原にある念仏碑  元治元年3月の年号 


ガードから出るといよいよ御殿場の市街地になってくる。この永原地区の県道にはおよそ500mくらい 
の並木が分離帯を作っていた。分離帯が終わる頃Y字路交差点の永原北。直進して左手に大きな念仏 
碑を 見る。ここもY字路になり左も古い道のようでおそらくこのあたりからかつては甲州往還が伸びてい
たのではないだろうか。地図を辿っていくと現在は途切れがちだが斜めに伸びて県道401号(箱根裏街 
道)に続いているようだ。古道分岐に建つ念仏碑の刻字を読むと元治元年甲子三年とわかる。1864年
だから142年も経つが完全な形で残っている。  



新橋浅間神社  新橋浅間神社境内  若宮交差点を右折する  JR御殿場駅 


いよいよ御殿場市街地の中心部になってくる。若宮交差点のすぐ手前に新橋浅間神社が祀られて 
いた。主祭神はコノハナサクヤヒメであり、またニニギノミコト他3神が合祀されている。創建は不祥 
だがおそらく12世紀ごろだと思われるが、熊野の鈴木氏とか源頼朝とか数説出ているようである。 
御殿場線が開通してからは富士登山客で賑わいを見せ、富士登山の東表口参道宮となっている。 
若宮交差点を右折しJR御殿場駅前に出て第1回目をここまでとした。 



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