沼 田 城
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第1回 現地踏査記録 |
日時 2003年10月11日 |
コース 富士市(自宅)8:45 → R1 → 山中城9:35 → 箱根峠9:45 → 元箱根 → 小田原城9:50 → |
多古白山 → 沼田城11:45 |
参考地図 1/25000地形図(小田原北部) 現地住宅地図(ゼンリン) |
踏査地点 東郭 西郭 東郭張出部 腰曲輪 |
南堀 西堀 櫓台 |
八乙女神社 |
行動記録 富士から相模の沼田へ行くのには箱根連山の北回りと南回りの2コースがあるが、今回はR1から箱根 |
越えで小田原に出て南足柄に向かうことにする。 |
国道は比較的すいていてスムーズに箱根まで来る。途中山中城址で休憩し箱根峠まで1時間で着いて |
しまった。元箱根から旧道を(箱根新道ではなく)小田原に下る。 |
R1から現在の小田原城を左に見てR255から県道74号小田原・山北線を左折した所に多古白山の |
遺構 がある。この地区は小田原の市街地で遺構と呼べるものは不明瞭ではあるが、伊豆箱根鉄道大雄 |
山線に よって分断された2つの台地状の部分がおそらく織田信雄の陣場跡ではないかと思われる。車を |
止めて 見回すと消防署北分署の裏側と白山神社西側に土塁跡らしきものが顔を出している。 |
県道74号を北に向かって走り10分程度で相模沼田駅に着く。駅入口という信号を左折して入っていくと |
八乙女神社の看板がある。参道の鳥居を見て細い道を登って行くと小高い丘が正面に見えてくるがここ |
が沼田城跡だ。 |
11:45沼田城東郭前に到着。小田原城から走行距離にして14kmであった。今はほとんどが畑地に |
なっていて、かろうじて南堀の東側部分に車を置けるが、農作業の邪魔になるので引き返して先程の |
鳥居の前にある公民館に駐車させてもらうことにする。 |
ここから徒歩で先程の東郭に向かう。城址の東側にあったとされ今は竹林になっている天王社跡を右手 |
に 見て緩やかに少し登ると、城址の南東側に巻きつくように住宅が建っている。東郭の張出部分の下に |
あたるこの地点から見下ろすと南東方面はよく開けていて小田原の町並がずっと続いている。 |
丘状の城址を巻いた細い道の南から頂部に登る道がついていて、その突き当たりが東郭になる。南堀で |
あった所から曲輪面を眺めると一面の畑地は農作業中で、足を踏み入れることを遠慮せざるをえない。 |
目測で北側が広く100m位で、手前の南側が50m、西側は西郭と接する部分がクランク状に折れて |
一段高くなっている。東側の長さは80m位であろうか、その下には腰曲輪・帯曲輪の個所があるらしいが |
残念ながら踏み込めず断念する。 |
一段上がった西郭は面積的には東郭と変わらないように思われたが、ここも一面の畑地で無人であった |
ため、失礼して畑の間を立ち入らせてもらう。周りは桧や小潅木で覆われ眺望はきかない。南端に小さな |
高台があり櫓台の跡であろう。 |
その後公民館まで降りて車で北側に回ってみることにする。道幅は車1台がギリギリで先程通った巻いた |
道を西側から丘の北斜面に出る。この地区は新しく造成した分譲地であろうか、住宅はまだ新しく整地さ |
れた空地も残っている。ちょうど西郭への登り口に1台駐車できるスペースがあり、そこから舗装されてい |
ない細い道を西向きに登っていく。 |
左手に斜面がやや窪んだ所を見つけ入っていくと、どうやら窪んだ所は竪堀の跡らしい。この堀道を |
登っていくと西郭の北側の法面に突き当たる。ここの曲輪には土塁跡は見られないが堀底からは2〜3m |
位で あろうか。竪堀はここで西の方に直角に曲がっている、というより西郭の北西側を防御している西堀 |
と直交しているといった感じだ。交わった地点から東の方に東郭の北面を防御する北堀が発掘されたが、 |
現在は 雑木林でよくわからない。 |
竪堀の突き当たり右側にはこんもりとした高所があって櫓台跡であろう。 |
一度西郭の上に上がり北斜面まで戻って車で東側に回る。北東側の下から見上げるが、帯曲輪の部分 |
や登城口等確認ができない。このあたりは完全に住宅地でほとんどが私有地のため東郭への道はない |
のである。 |
やむなく公民館前にまた車を置き、鳥居から参道を八乙女神社に入ってみる。ここは城址から200m程 |
東 に離れた所であり、沼田城の出郭的な要素をもったものである。やや低いが土塁に囲まれ現在も豊 |
富な水量の湧水池がある。北条氏の拠点であたっというはっきりとした史料はないが、15世紀大森氏 |
から北条氏の手に移ったことは間違いなく、位置的に見ても小田原城と河村城のほぼ中間地点にあり |
重要な拠点としての要素はもっているものと思われる。 |
行動時間 約1時間 |
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