屏風山囲郭



記 録 概念図 写 真



第1回  現地踏査記録


日時         2004年8月11日 
コース        富士市(自宅)5:30 → R1 → 沼津 → 三島 → 山中城址 → 箱根峠 →  
            箱根町 →箱根町港前駐車場6:40 → 関所前登山口 → 屏風山直下 → 
          屏風山囲郭8:05 → 県道出合8:58 → 箱根旧街道 → 元箱根9:40
参考地図      1/25000地形図(箱根)  現地住宅地図(ゼンリン)  
踏査地点      山頂直下の堀跡   
            屏風山囲郭 ( 三角点  西側土塁跡  東北土塁跡  東側土塁跡  南東側堀状窪地 
                      南東土塁跡 )
            箱根旧街道 ( 石畳 )


行動記録      富士の自宅を5:30に出て国道1号を箱根に向かう。途中沼津あたりまでは所々晴れ間ものぞいていた
            が三島に入り箱根山を登り始めた頃からだんだん雲行きが怪しくなってくる。箱根峠から芦ノ湖に下りる
            ともう降り出しそうな天気だ。
            6:40箱根町に入り海賊船の発着場である港の前に広い駐車場があって、早朝なら問題なく駐車できる。
            夏場や観光シーズンはすぐに満車になってしまうようだからなるべく早めの方がよい。
            足の屈伸運動をして7:00スタート。国道1号に出て北に5分ほど歩いていくと関所跡入口のバス停があ
            る。芦ノ湖畔に入れば史跡箱根関所跡があるが、屏風山へは反対側に国道を渡る。SHELLのガソリン
            スタンドの脇に登山口の道標が建っていてこれがないと全く入山口がわからないような所だ。見上げれば
            屏風山の威容がそそり立っている。
            家並みの間の細い道を入り10分程登って行くと舗装道路の終点部に出合う。なぜこんな所に舗装道路
            が来ているのかわからないが、しっかりとした道標に導かれて舗装道路を横切って登る。
            ここからは次第に傾斜は急になっていく。滑りやすい急坂は丸太が埋め込まれて安心して登れるが、傾斜
            は見た目40〜50度もあるかのように思えかなりきつい。一部両脇にクサリも設置してあり、このハイ
            キングコースはなかなか整備されているようだ。
            7:30急登が終わると分岐があり道標に従い左に折れる。うっそうとした篠竹をかきわけて抜けると道は
            やや下りになり尾根道に入ったことがわかる。しばらく行った所に左からピークを巻く道があるが、今は
            ロープが張ってあり通行止になっている。
            ここから10分も歩くとパッと開けたような場所に出て、あたりを見回すと何か尾根を切ったような切通状の
            ような感じだ。この尾根は芦ノ湖の登山口から北東方向に伸びており、ルートの北西側から南東側におよ
            そ8m〜10m位の窪地が走っていてここから山頂までぐんとせり上がっている感じがする。道標に従い
            階段状の所を登ってみると尾根通しに来た対岸との間はまさに巨大な空堀の跡であろうか。
            ハイキングコースは一登りして山頂を南東側から東縁を巻くようについている。山頂平坦部そのものが          
            囲郭であるが、その北東側にベンチと説明板が建つ休憩スペースがある。周りは樹林帯で全く展望はきか
            ない。
            説明板の脇に細い踏み跡らしきものが見え、山頂つまり囲郭の中心部に行けそうなので入ってみることに
            する。ハコネタケが密集して生えているのでかき分けて進む。パッと開けたところに小屋のようなものが
            見えて近づくと雨量観測施設である。
            この周りだけタケを開いてあり、後は西側にわずかな土塁跡が認められたもののハコネタケの壁に遺構の
            状況もつかめない。
            とりあえずこの薮を開いた部分だけ計測してみると資料では東西33m程度のはずが15mばかりである。
            金網で囲われた観測施設の前を測っていたそのすぐ北側の薮の中に苔むした三角点が見つかる。どう
            やら948mの屏風山の最高点らしい。
            このように囲郭中央部はほとんど確認できず休憩スペースにひき返す。ここのベンチに座って眺めると、
            囲郭北東側にあたるこの地点でハイキングコースから高くなった土塁跡が比較的残っているのがわかる。
            さらにルートを少し戻り南東側に出てみると、薮の中に囲郭中央部から足元にかけて溝状の所を確認で
            きる。この溝状の窪地は囲郭南東隅からハイキングコースを横切り急斜面に落ちているが、堀切として
            人工的なものか自然地形かは確認することはできない。
            休憩スペース8:35出発。灌木帯の中ぐんぐんと高度を下げ丸太の階段を下りると県道に出る。8:58右に
            行くと甘酒茶屋のある畑宿であるが、左方向に県道732号沿いを10分程歩いていくと箱根旧街道が県
            道を横切っている。
            ここから石畳の道を上り下りしながら元箱根に向かって行く。石畳の道は結構歩きづらくて疲れるが、所々
            その構造や由来についての説明板を読みながら当時を考えてひたすら歩くこと約30分で元箱根のバス停
            に着く。
                                                             行動時間   約3時間


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